1月10日、真冬のロシア一人旅2日目は、ヘルシンキからサンクトペテルブルクへ鉄道で移動。初めてのロシア、どんなとこやろか。
4:30起床、ドミトリー部屋の他の人をおこさないように、そっと荷物を部屋の外に出して、そこで荷造りをする。チェックアウト時は、シーツは自分で外して部屋の外のバスケットに入れねばならん。そ~っとシーツを外して。。。これって結構面倒。
ドミトリーは疲れるわ。ついつい安さに惹かれてしもうて・・・。 特に二段ベッドはアカン。一人分の区画が壁に造り付けてあるカプセルホテルみたいなタイプのベッドであれば揺れないからええんやが、木製のベッドは上の人が寝がえりを打つ度に、こちらも揺れる。音であれば耳栓で耐えられるが、揺れるのはどうしようもない。
もうええ加減ドミトリーは卒業しよ。
しかしこのホステル自体は場所もいいし、清潔だし、個室であればとても快適だと思う。ヨーグルトとコーヒーをいただく。 外は氷点下だ。もこもこ準備OK。
雪道を歩くのでブーツには簡易の雪用スパイクをつけた。
チェックアウトし、暗闇の中、スーツケースを引きずりながら駅へと向かう。
ヘルシンキからロシアのサンクトペテルブルクまで鉄道は4往復。
所要時間は3時間半。これを長いと思うか、短いと思うか。
飛行機でいくならもっと早いが、空港に行って、待ち時間を考えたら鉄道の方が合理的だし早い。
運賃も39ユーロと断然お得。
しかも、かっこええ!!!!!
ヘルシンキからロシアのサンクトペテルブルクまでの鉄道の予約、購入はネットで可能。e-ticketを持って乗車。はよから来てくれてはるわ。
▼ヘルシンキからサンクトペテルブルクの鉄道「アレグロ」予約方法はこちら
ヘルシンキからサンクトペテルブルクは、飛行機よりも鉄道、特急アレグロが絶対おすすめ。所要時間は3時間半。電車の中で、座席に座ってたまま、楽々出入国手続きができてしまうのだ。飛行機だと空港に早めに到着して、荷物を預けたり、入国手続き[…]
Pietariと書かれているが、サンクトペテルブルク(Sankt-Peterburg)行きという意味。ああ・・・男のマロンどすえ。
嗚呼!ガラガラ!素敵、素敵やわ。
コートをかけるハンガーもありますねん。スーツケースもちゃんとおけるし。これで2等車。素晴らし過ぎる。
6:20 、一人大興奮の中、列車Allegro 782はヘルシンキ中央駅を出発。
中には売店があるので、シナモンロール2.9ユーロとコーヒー2.8ユーロを購入。車内で販売されている値段としては安いお値段。フィンランドとロシアの物価の差があるから、少しロシア寄りの良心的なお値段かと。
しかしシナモンロールは旨いねえ。コーヒーのおつまみに最高やわ。
さて、この列車、国境を超えるわけです。EUから出るわけで、しかも何だか入国キビシそうなロシアに入るわけです。
なので列車内で国境越え入国審査があるのだ!めっちゃ楽しみやねん!
途中で車掌さんが回ってくるので、ロシアへの入国書類もらって国境までに記載する。
まずはパスポートにフィンランド側のスタンプゲット!EU共通の味気ないスタンプなんやけど、右端が飛行機マークじゃなくて、汽車マークなのよ。
これがフィンランド側、国境の町Vainikkalaという駅。
まあこのあたりでプツっとGPSが失われる訳ですわ。なぜだぁ!!!何が妨害しているのだあ!!!
果たしてここから乗る乗客おるんやろうかという殺風景な国境駅。
そしてこの辺りから、撮影禁止となる。あかん、めっちゃワクワクする。。。
列車は進んでいき、どこが国境ラインなのかわからないのだが、車窓からの景色、建物がロシア化しているぞ。ドキドキ!
次の駅が、ロシア側の国境駅、Buslovskaya駅。
列車が停車すると、窓の外には、雪が積もったプラットフォームに、カーキ色の服を着た、警察官みたいな軍隊みたいな人達が並んでいる。そして彼らがぞくぞくと列車に乗り込み、入国審査が始まる。キャー!
「あなたの荷物、スーツケースはどこにあるの?」と、聞かれた程度で、荷物の中身のチェックもされなかった。やさしかったよ。
パスポートとビザがチェックされて蛍光ピンクのスタンプをポンっ!で晴れて入国!!!
なんちゅうか、座席に座ったままで、らくらく入国ですわ。
そやけど入国審査中、警察官?みたいな女性のお腰に付けた拳銃が私の目の前にあるのでね。。。これをスっと握ったら、あなたも革命戦士。。。って、アカンえ!
3時間半なんて、あっという間だ。あまりの興奮でのんびりできなかったぞ。
10:47、 サンクトペテルブルクの鉄道駅Finlyandskiy駅に到着。時差は6時間。ロシアは日本より6時間遅い。
宿代は現金で支払うため、まずは現金を入手せねばと駅のATMで10,000ルーブルを引き出し、鉄道Finlyandskiy駅の最寄の地下鉄1号線のブローシャチ・レーニナ(Ploshchad Lenina)駅へ。
地下鉄に乗るには金属探知機のセキュリティーゲートをくぐる。そしてチケットは紙ではなくジェトンという専用コインを購入する。クレジットカードが使える。
延々と続く長~いエスカレーター、冷戦の際は非常事態のために防空壕になるよう建設されているそうだ。
二駅目のマヤコフスカヤ駅が宿の最寄駅。ロシアの地下鉄駅、ほんま美しい。
これからサンクトペテルブルクで宿泊する宿はNevsky Air Inn。Booking.comで予約したのだが、ホテルではなくアパートメントの1室。
チェックインは本来14:00からなのだが、チェックイン前に荷物を預けることができるか事前に確認したところOKとのことだったので、現地に向かう。
11:30、アパートメントがある通りに着いているが、どの建物なのかわからず、該当する場所の辺りをとぼとぼ往復していると、毛皮のおばさまが私を呼んでいる様子。
近づくとおば様は、携帯の画面を私に見せた。YOSHIEと書かれている。
ああ、よかった。。。
おば様は、チェックインの説明にて首尾一貫ロシア語。何言うてるかわからんので、私も関西弁で通すことにした。
▼おば様とのやり取りはこちら
海外一人旅の素晴らしさを周りの人に話すと「よしおちゃんは英語が話せるから」とよく言われてしまう。仕事で英語を使うし、英語の勉強が好きなのもあって必然的に英語が喋れるのだが、もしできなかったとしても、気にせず海外一人旅に行ってたと思[…]
Booking.comの詳細には、「スタッフの対応言語 英語 ロシア語」と書かれているが。。。まあそんなもんだ。それよりも部屋すごい!
ミニキッチン、ダブルベッド、トイレとシャワー付きの個室、個室の外は共用でコーヒーサーバーや電子レンジもある。
4泊で5,940ルーブル、約9,877円(2019年1月)1泊あたり2469円!とめちゃくちゃ破格!
お湯も十分出るし、地下鉄駅もショッピングモールも観光エリアも歩ける範囲。静かだし、暖かいし、快適すぎ、なんの悪いところもない。他にも部屋があるようだが、オフシーズンだからか誰も泊まっていなかった。
すぐお隣りフィンランドとの価格差が大きすぎやなあ。
荷物を置いて落ち着いたところで、サンクトペテルブルクの街を歩く。ネフスキー大通りへ。
とにかく見に行きたかったのは、血の上の救世主教会なのだが・・・。
う~ん。。。 修復中。。。
ちと残念。。。と思いつつ、とぼとぼ歩いていると、すべってコケタ。ちょうど緩い登りの傾斜があって、そこに足をのせると、もう滑るしかなかった。前向けにバッタリと顔からこけた。
兄ちゃんに助けてもらった。ありがとう。
「Be careful」と言われたのだが、う~む。気を付けてるのだが、ブーツにアイゼンをつけても滑るのだ。。。
なんか口の中がじゃりじゃりする。。。と思ったら、差し歯の前歯の一部が 欠けて いた。完全に欠けているわけではないので、歯並びの悪い人のようになっている。
ロシアの冬の路面は半端なく凍っている。雪が積もって踏み固められ、カチカチに凍っているのよ。
しかしこの辺の人たち、この凍った路面をスケート状態でスニーカー走っている人もいるし、女性はヒールで歩いている。わしゃ無理じゃ。。。
血の上の救世主教会、中を見学しようと思ったが、血みどろになりかけたので、ネブスキー大通りに戻ることにした。
血の上の救世主教会 ほんの500メートルの距離にある橋を渡ろうとしたとき、これまたどうしても滑る。ああ・・・もう滑らずにいられない。。。どうしたらよいのか!・・・と思っているうちに尻もち。
またコケタ。
男性と、女性が助けてくれた。ありがとう。
そしてまた「Be careful」と言われたのだが・・・。
めっちゃケアフルしてまんねんけど。。。
わたしゃこれまで生まれて一度もスケートもスキーもしたことがなかったんだ。あんな恐ろしいスポーツ。。。平均台から落ちたことがあるぞ!
そうだ。わしゃバランス感覚が悪いんだ!
今更気付いた。
スケートリンク状態のアイスバーン路面の歩き方がわからない。もう歩く自信がなくなり、尻もち現場すぐ目の前のシンガー社、ドム・クニギという本屋さんが入った美しいビルの2階にあるカフェ・シンガーにて、とりあえず昼ご飯を食べることにした。
ボルシチ!!!
このゴージャスな空間で、コクのあるボルシチのぬくもりが、痛いケツにしみわたる。
ようやく気分が落ち着いた。
このカフェがあるビル、ドム・クニーギは、1904年建築のモデルン(アールヌーボー)の代表作。入ってすぐ1階は文房具や書籍が置かれ、お土産や小物も販売されている。大通りの土産物屋さんよりこちらの方が安いで。ちなみにプーチンカレンダーも各種販売されているよ。おすすめ。
ドムクニーギの向いはカザン大聖堂。こちらもクリスマスツリー。
16:50、すっかり辺りが暗くなってきたが、ライトアップが美しい。
今の靴ではもう歩く自信がないので、宿の近くのショッピングモールがあるから、雪用のマトモな靴を買おう。地下鉄に乗り、Маяковская(マヤコフスカヤ)駅へ。
17:30ショッピングモールガレリエヤに到着。なんと正面がユニクロ。
サンクトペテルブルクの高級そうなモールの正面にユニクロがあるのも驚きだが、中に入るとユニクロ店舗前にガードマンが立っているので更に驚いた。
このショッピングモールのあらゆる靴屋さんの靴のソールをチェックしたが、雪用の特別な靴底がついたブーツがなかなか見つからない。
きっとロシア特別仕様の靴があるんや!と思っていたのやが、この辺の人たち、普通の靴で氷の上を歩けはるんやな。。。
モール内を散々歩き、最終的にECCO のお店で、英語で話しかけてくれた親切な店員さんいたので相談してみた。みんななかなか英語喋ってくれないのよ。。。少しでも英語で話しかけてくれるだけでもうれしくてなあ。。。まあ私のこと中国人やと思われてたけどもな。
しかしその店員さんもそこまで英語が達者ではなく、結局Google翻訳大先生にロシア語通訳をしてもらった。
「今日二回もこけたんです。滑らない靴はありますか?」
まあ、スパイクつけてコケてるわけやからね。靴というより私の問題なんだが。。。
私の足は25cmなのだが、ロシア人のサイズでも結構大きいサイズで、なかなか合うのが見つからなかったのだが、色々探してくれて、靴底の溝が特殊なブーツを出してきてくれた。履き心地もよく、暖かいのでそれに決めた。
かれこれ靴探しで2時間半経過。そしてモール内のスーパーで食料を買い、宿に戻る。
22:00、帰宅。すっかり遅くなってしもうた。ロシア語表記がさっぱりわからず、見た目にそのまま食べられると理解できるサーモンのサンドイッチとヨーグルトを晩御飯に購入。朝ごはんのような夜ご飯になってしまう。
痛いおケツをさすりながら、ブーツの靴底を眺める。私の靴のサイズは25cmなのだが、こちらの靴は26cm。こちらで売っている靴は幅が細い靴が多く、靴下を重ねて履くと、25cmでは入らなかったのだ。それにしてもデカいなあ。
靴底の溝が互い違いに入っていて、前すべり、後ろすべりをグリップしてくれるという靴底。カッコええやん!これは頼もしそう。
もうコケへんぞ。
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