1月11日、 真冬のロシア一人旅3日目、サンクトペテルブルク2日目は、エルミタージュ美術館で朝から晩まで美術三昧。
冬のロシアのメリットというと、この大人気のエルミタージュ美術館に行列に並ぶことなく余裕で入れて、館内も空いているから好きなだけ美術品を鑑賞できる。
開館時間は通常10:30~18:30のところ、水曜と金曜は21:00まで開いているため、かなりの時間見学に集中できるのだ。それでも時間が足りない程の展示品の多さで、最後の方はもうエエもん見過ぎてワケわからんようになるんやけども。
朝6時ごろ目覚めるも、外はまだ暗い。日の出は9:53。そら暗いわ。朝食のパンにコーヒーと思うのだが。。。
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昨日、宿の入室に立ち会ってくれたおばちゃんが、一生懸命ロシア語でエスプレッソマシンの使い方を教えてくれたのだが、なんのこっちゃさっぱりわからんかった。なんかよさげなマシンなのだが、紅茶もあったので、この宿ではずっと紅茶ばっか頂いていた。
宿でのんびり過ごして、10時出発。 ネフスキー大通りを 滑ってコケないように牛歩であるき、エルミタージュ美術館に向かう。
こちらは通り道の、ルーテル聖ペテロ教会。ロシアに移住してきたドイツ人信者が多かったためドイツ教会ともよばれているそう。現在の教会堂は1830年代にドイツ出身の信者たちによって設立されたが、ソヴィエト時代に迫害を受け、教会堂はプールとして使われていたそうだ。1990年代からルーテル教会として、礼拝が行われている。
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イエスの使徒の一人、聖ペテロ。サンクトペテルブルクは英語だと、Saint Petersburg、聖ペテロの街。元々ここに建都を命じたピョートル大帝が自分と同じ名前の聖人ペテロの名にちなんで付けた土地。それが宗教を弾圧したソヴィエト時代、1924年からウラジーミル・レーニンの名にちなんでレニングラードとなったわけだ。ちなみにPeterはピョートル=ペテロ=ペトロ=ピーターと国や宗派によって呼び方が異なる。
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新しいブーツはやっぱり滑りにくい。それでも気を抜くと、ズルっと来るので、足を氷の上に垂直に乗せて、着地時の靴底の設置面積を大きくとることでスリップしないよう、ペンギン歩きで来たのだが、時間かかってしゃあない。
いよいよエルミタージュ美術館、冬宮が見えてきた。
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今くぐったアーチは、 イタリア人建築家 Carlo Rossi カルル・ロッシ(表記はカリオ、カルロだったり)の建築、旧参謀本部の建物 。
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旧参謀本部の建物は、現在近現代美術を展示するエルミタージュ美術館新館となっている。
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旧参謀本部を前に、後ろを振り返ると、エルミタージュ美術館の冬宮。
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入口は 正面向かって右手、建物沿いに歩いていくと左手に入場口がある。 チケットはウェブサイトで既に購入していたのでスムーズに入場できたが、冬なので並んでる人も特にいなかった。
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回ろうかと思ったが、いきなりカフェがあったので、とにかく腹ごしらえを。。。
地球の歩き方には、カフェについて「ケーキやサンドイッチなどの軽食のみ。値段も安くはない」「残念ながら充実しているとはいいがたい」「紅茶とサンドイッチで400ルーブル、味は決して悪くない」と、やんわりネガティブコメントだらけなのだが、実際のところ・・・
コーヒーとパン二つで370ルーブル2019年1月レートで610円程度。場所柄もあるいし特に高いと思わん。パンは生地がサクサクで、かなり旨いし私的には全然ありなんだが。。。
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正直地球の歩き方に掲載されている店よりこっちの方がええかと。。。
そしていよいよ見学開始。
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ロシアバロック、建物自体が美術品と言うエルミタージュ美術館を代表する 大使の階段(ヨルダン階段) 、ロマノフ王朝の遺産。
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青い柱は花崗岩。
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エリザヴェータ女帝の時代から建てられ、 エリザヴェータが亡くなった1762年に完成したバロック様式の宮殿は、 新たに即位したエカテリーナ2世の時代から美術品の収集がはじまった。 革命後は政府に接収され、建物そのもの国立美術館となった 。
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ナポレオン戦争に参加した300人の将軍たちの肖像画が飾られた「1812年祖国戦争の画廊」で、ところどころ空いているが、これは戦死のために肖像画が書けなかった人たちのスペース。
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ここパヴィリオンの間にエカテリーナ二世の愛人が暮らしていた。
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その愛人がエカテリーナ2世にプレゼントしたのがこの孔雀の時計。からくり時計で音楽が鳴り、孔雀が羽を広げるという見事な細工。
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この小さな部屋は大きな 歴史が起こった場所の一つ。1917年から始まったロシア革命の一局面、十月革命の際、レーニン率いる社会主義左派勢力ボリシェビキが武装奮起し、臨時政府の閣僚達を捕らえた場所
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ここ孔雀石の間に使われている緑色の柱や置物は、ウラル産の孔雀石マラカイトでできている
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このニコライ二世の書斎にある白い暖炉は、ブレーメン産の砂岩。
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ロマノフ朝第12代ロシア皇帝アレクサンドル2世が1881年にテロの襲撃にあい、ここに運ばれ息をひきとった。
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黄金の客間は壁や扉に金箔が施されている。
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窓からの景色もすべて素晴らしい。芸術的インテリアに続き、ここから壮絶美術コレクションが続く
イタリア美術コーナー
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ギリシア神話に登場する美貌の王女、ダナエを題材にした作品。神話のエピソードの通り黄金の雨がダナエに降り注がれている。
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スペイン美術コーナー
エル・グレコの宗教画「使徒ペトロとパウロ」左側がペトロで、右側がパウロ。
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フランドル美術コーナー
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ギリシャ神話に登場するゼウスとダナエの子ペルセウス、そしてペルセウスが怪物から助けたエチオピアの王女アンドロメダ。右手にはペガサスが描かれている。
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17:00 放浪中年、カフェに帰還。疲れた。
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このボトルまで芸術に見えてきた。
一日たっぷりあるわ!と余裕こいていたが、 東洋美術、古代ギリシア、古代ローマ、その他の展示まで見る時間がない。まだエルミタージュ美術館新館が残っているのだ!そちらに行かねば!
もう外は真っ暗。
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エルミタージュ美術館新館である、旧参謀本部へ。
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こちらの新館には以前は冬宮の3階で展示されていた近現代美術、19世紀から20世紀のヨーロッパ美術が展示されている
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新館の建物自体はシンプルで、豪華さはないが、絵画の内容は豪華すぎる。有名画家をすべてを集めたような状態。
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個人的にはマティスのダンスが一番好き。
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最後に見たのがルノワールなのだが・・・これってルノワール???
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ピアノを弾く少女たち は、同じ構図で6種類あるそうで、その中の一つ。
こんなに長時間美術館に居りびたったのは、人生で初めてだわ。 300万点とか 多すぎやっちゅうねん。なんか1個ぐらいちょうだいっちゅうねん。
スゴイ作品が目白押しなのだが、時間が足りない・・・最後の方は鑑賞よりも、撮影大会になってしまった。。。
閉館間際、エルミタージュ美術館をあとにし、夜ご飯は、美術館にも程近い、ロシアの代表的ファストフードTeremok テレモークへ。
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店内は雰囲気的にファーストフードやが、ファーストフードといってしまうのはもったいない、ブリヌイというお料理が食べられるレストラン。ブリヌイというのは厚めのクレープ、というか薄いパンケーキに具が入った料理。店員さんに頼んだら英語メニューも見せてもらえるよ!
甘いのも辛いのもあるが、食事を食べたいので、サーモンとチーズとサワークリームのブリヌイを注文。もう旨いにきまってるし!そしてビール。
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帰りはメトロに乗ろうと駅まで歩くと、この氷点下でもストリート。この寒さで手が動くのがスゴイ。こちらはロックだったが、エライ人気。他の通りではベンチャーズをストリートで演奏しているバンドもあったのだが、うまい演奏なのにジャンル的にウケないのか、全然人気がなさげで。。。
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とりあえず今日はコケなかったけども。。。寒さはへっちゃらなので、この凍った雪道さえ制覇できれば冬のロシアは最高なんやけどなあ。。。