おととし南米へ旅行に行った時、搭乗していた飛行機で、隣の座席の日本人女性と話をしていた。彼女も一人旅が好きで、色々出かけているとのこと。その時彼女はとある有名旅行会社のパッケージツアーで「ペルー・マチュピチュ6日間の旅」やらに参加しているとのこと。そのツアーの価格を聞いた限りでは、そこまで高くないかなというお値段だった。しかし6日間とはいうものの、往復で相当時間がかかる。時差があるので行きはマシだがそれでも1日かけて到着し、3日間宿泊、そしてほぼ2日かけて帰国とな。
現地での宿泊日数はたったの3日間や!ツアー料金を3日で割ったら、1日ナンボ使ってんのや~!ぐええええ!
彼女に「ネットで個人手配で旅行すれば、もっと安くて、長い日数滞在できるのに、どうしてパッケージツアーに参加するの?」と聞いてみた。
彼女は「多少高くても、お金で安全を買うんですよ」と言っていた。
確かに、、、それも理にかなっている。
旅行会社のパッケージツアーは、あまり長期間の商品がない上に、あったところで破産寸前になるほど高い。しかし内容的にはその国の行きたいところのほぼ全てがその短期間でみっちり網羅されているので、費用対効果を考えるとそれもありかもしれない。しかし一人旅だと一人部屋用の割増料金がかかってしまう場合も多いのだが。
だいたい一人参加の場合の取られる、一人部屋割増料金ってなんだろうね。海外のホテルのほとんどの場合、一人あたり宿泊費がいくら…じゃなくって、一部屋あたりの金額だから、一人であっても二人であっても料金は変わらないのにね。
しかしその南米への往路、ちょうどアメリカのマイアミで飛行機を乗り換える予定だったのだが、台風直撃で空港が壊滅状態。自分が乗る予定であった便はキャンセルされてしまった。結局伊丹から成田まで行ったところでキャンセルを知ったので、成田で別の経路の便を確保して、帰るわけにもいかんし成田で無駄に一泊せざるを得なくなった。
本来到着日はペルーのリマに泊まって次の日にクスコからマチュピチュに行く予定だった。リマの宿はキャンセルしたが、直前なので返金NG。予約していたクスコからマチュピチュの便も乗れなくなってしまったが、こちらはよく調べるとキャンセル規定がゆるく、事情を伝えると返金してもらえ、新たに取り直した便で、クスコからマチュピチュに行くことはできた。しかし色々大変だった。
そこでパッケージツアーの場合だと、何かがあった場合、何かしら別の手段というのが用意されているかもしれないし、不安になることも少ないと思う。
個人手配の旅行の場合は、全て自己責任になるし、何かあった場合、代替手段がなかったっり、返金どころか、何倍もの値段の航空券を買わなければならないとか、あらたに宿泊代がかかったり、などという不安もある。添乗員さんがいないから、何も知らずに危険な場所に入ってしまっていることもあるかもしれない。観光地にも連れて行ってもらえるから、バス停はどこだとか、鉄道の時間は何時だとか、バスや鉄道の切符の買い方でひたすら悩むこともない。
実際に、飛行機に乗れなかった時の宿泊費用が余計にかかってしまったり、国境越えの際、どうしてもバスの乗り場がわからず、路線がマイナーすぎて地元の人に聞いても全く手がかりが得られず、予約して買った切符が無効になってしまったこともあるし、チリの砂漠の小さな村でクレジットカードが ATM に吸い込まれて現金が引き出せず、この世の終わりかと思ったこともあったし。
まあこうやって色々トラブルがあるのだが、そういったトラブルがあるたびに、誰かに助けてもらっている。どこの国でもホンマに親切な人がいる。チリの砂漠の村でも半日以上ずっと一緒いて助けてくれたイギリス人がいた。成田は隣接しているカプセルホテルがあって、この時カプセルホテル初体験で、自分的には大いにエキサイティングであった。
って言うてもそこまで大きなトラブルはないのだが、このようなトラブルは、結局ネタになったり、良い人に巡り合えたり、全て良い思い出に塗り替えられてしまっている。何よりもここまでして得られる達成感がこの上ないし、そのことで得た知識や度胸が何よりの財産になるのだ。自らトラブルに巻き込まれる必要はないが、個人旅行で得られるトラブルも旅の醍醐味だ。