「アイデアは移動距離に比例する」というのはハイパーメディアクリエイターの高城 剛さん言葉。初めてこの言葉に出会ったとき、魔法にかけられたように旅に出かけたくなった。
高城さんの伝えたいことは、言葉通り、距離を稼げば良いというものではなく、移動をして様々な場所を訪れ、見たことがないものに出会い、体験したことがないことを体験する。その機会が多いほど、得た知見から生まれるアイデアが増えていくと私は解釈している。
距離を移動する機会が多くなる程、様々な文化、気候、歴史、宗教、人の考え方に出会い、異なる世界から学ぶ機会も多くなる。
色んなパターンを知ることで、自分の思考が柔軟になり、あらゆることに対応しやすくなる。
有意義な移動
旅をするには移動がつきもの。私は実際に移動が大好き。なぜなら新しい世界が見えるから。空港は何度行ってもワクワクするするし、飛行機や何度見てもウットリするし、初めて見る列車はたまらなく興奮する。
出張するときは、その場所の名物や美味しいも、レストランなどを探しておき、仕事を終えた、後はとにかく歩き回り、食べまくる。
しかし世の中移動が苦手な人も多い。体質的な問題がある人もいるが、毎日同じ区間を往復移動するのであれば退屈だし、満員電車で身動きが取れない場合、移動は地獄で、時間の無駄でしかない。
飛行機の場合は乗る前の手続きや待ち時間が非常に長く、近い距離であれば、フライト時間よりも、空港に滞在している方が長い。
しかし待つこと自体、その時間の過ごし方次第で有意義な時間となる。
私は待つのが大嫌いだ。何もせず、ただその場所に待ち続けているのは辛い。しかしタブレットに電子書籍をたくさん保存し、ここぞとばかりに本を読むのに集中していると、待ち時間は苦にならない。いや、苦にならないどころか、他の作業が出来ない分、本を読む時間ができて嬉しいとさえ感じてしまう。
要はいかに無駄な時間を作らないかだ。
移動中での発見
毎日同じ電車に乗って、同じ風景を見て・・・確かに移動はしているが、アイデアはひらめきにくい。
飛行機内ではネットが使えても、接続料が高かったり、速度も期待できず、実用的ではない。ネットが使えないからこそ、自分の考えを様々な方向に巡らせ、アイデアをじっくり考え出すタイミングでもある。
また、一人旅で飛行機に搭乗していると、もう片側の隣に座っている人も一人で搭乗している人が多く、何かのキッカケで話しが弾むことが多い。
日本人を含め、飛行機で隣に座っている人は自分と全く異なる世界の人が多く、普段出会えないような人たちと話しをしていると、新しい知識を得ることができる。
なので遠くに行けば行くほど、新しい出会いと発見があり、異なる文化や生活を知り、その違いから、アイデアもひらめいていくのだ。
これが日本国内の電車や新幹線だと、隣に座っている人と話しをすることって滅多にないのだが。。。
内容の濃さよりも日数
ただスタンプラリーのように、ひたすら名所を急いで回っているだけでは、「行ってきました」という記憶が残るのみ。
できる限り日数をかけて、一つの場所に滞在し歩き回って、その土地の生活を見て空気を吸う。日本にいるときには気付かない、小さなことを発見して楽しむ。
歴史が知りたくなれば、その場でネットで調べて学ぶこともできる。ガイドさんに重要なところに連れていってもらうのも有意義だが、自分で発見する喜びの方がずっと記憶に残りやすい。そのためには弾丸ツアーでは十分に楽しめないのだ。
これから日本が変わって、国民の祝日や土曜日曜以外に、もっと自由にまとまった休暇が取れる日が来ると信じる。旅が好きならできるだけ長く旅ができる環境に身を置こう。人生が変わってアイデアが生まれてくるよ。