10代、20代のときは、自分が年を取るなんて考えてもみなかった。 でも10年、20年、なんてあっという間に過ぎ去って、あとはひたすら不安の日が訪れる。
10代、20代の頃、夜中まで出歩いて、好きなだけ飲んで、当時はそれなりに楽しかった。
コンビニの新製品には手当たり次第手をつけ、栄養や添加物なんて気にするはずもなく、食べたいものを食べたいだけ食べていた。
運動したら次の日は筋肉痛になるから絶対しない。そんなムダな体力があったらお金儲けしてるほうがマシと思っていた。
老後のことなんて考えるはずもない。
カタチではない経験、知識よりも、カタチとして残るものにお金をかけることが正しいと思っていた。
なので10代20代の頃は、海外旅行に行くと、ブランド品を買うのが当たり前!とと思っていた。
そして20代後半のころ、スーパーで買い物をしている時、オバハンがおると思ったら、鏡に映った自分の姿だった。
その頃体調がすぐれず、駅の階段を上がろうものなら調子が悪くなってベンチで座り込んで、電車を見送るほどだった。
動悸が激しく、食べても食べても10キロくらい体重が減っていった。
病院にいくとバセドウ氏病であることがわかった。
しばらく投薬治療をして症状はおさまったが、その頃はもう30歳を超えていた。
写真に写る自分の顔がブサイクに見え、自分が老けていることを実感する。
誰もが自然に通る道なのに、このまま老いていくことが受け入れられず、急激に怖いと思いはじめ、精神的にも参っていた。
もう10代、20代のころみたいにはしゃげないのかな。
楽しかった時代は終わりなのか?
まだ終わってない。
36歳、ひとり旅を始めて12年、体調も、体力も、考え方も、変わっていった。
食事に気をつかうのはもちろんのこと、毎朝ジョギングをし、以前は大嫌いだった読書や勉強が大好きになった。
モノにお金をかけるくらいなら、経験や知識など無形のものにお金をかけたい。
旅行先ではブランドものや高価なものではなく、楽しい時を思い出せるようなお土産やアイテムを買うようになった。
ひとり旅のため、体力をつけようとジョギングをしている。
そして今、生まれてた中で、一番体力がある。
元気で活発になり、好きなことに没頭すると、見た目のことも気にならなくなった。
以前は人に頼らないと生きていけない人だった。
しかし、ひとり旅をはじめて、人に頼らなくても何とかなるもんだと気付いた。
結婚していたって、いつどうなるかわからない。
人に頼れなくなったときのことを不安に思うなら、何でも自力で解決できるように いまから自分を慣らしておけばよい。ひとりでも楽しめる手段を見つけておけばよい。
今はなるべく自力で何でも解決することに喜びを感じ、ひとり旅の楽しみを覚えた。
ネガティブだった自分がいつの間にかポジティブに変わっていた。
早くから孤独になじみ、まして孤独を愛するところまできた人は、金鉱を手に入れたようなものだ
ショーペンハウアー
金鉱は手に入れた!いくつになっても青春やで!!