イスラエルの土曜日は日没まで安息日。公共交通機関がストップするので、遠出はできないが、のんびりティベリアの街を満喫し温泉に行ってみよう。

朝ごはん。昨日買ったピタパンにクリームチーズを挟み、トマトとスモモで、質素に朝食。
宿から街まで歩いて20分、1.7㎞程の距離。遠いと言えば遠いのだが、見知らぬ土地を歩くと1.7kmはあっと言う間。しばし歩いていると左手に気になる建造物。

ここはマイモニデスのお墓、12世紀後半から13世紀初頭にかけて活躍したユダヤ人哲学者、律法学者、医者、そしてユダヤ教ラビである。新プラトン主義的アリストテレス哲学に立ち、アラブ哲学の知識を援用しながらユダヤ教について新たな解釈を試みた。きわめて合理主義的で、魔術を認めず,復活に関してもそれを魂の不死として理解。哲学面での代表作は『迷える人々のための導き』科学、哲学、宗教の融合を目指す。彼の業績はイスラム世界からヨーロッパまで広く知られる。斬新な教義解釈は中世キリスト教神学にも影響を与えた。最期はカイロで迎えたが、ここティベリアに埋葬されている。



建物内部は男性用と女性用の入り口に分かれており、中では静かに信者が祈り、瞑想をしている。
さらに街へと坂を下りていくが、車も人もまばら。
十字軍の城壁が、あちこちで見られる。

ドナ・グラツィアー(Dona Gracia)通りにある1745年に建てられた要塞、十字軍の城壁。2階建てで、四隅が塔になっており、ティベリア北部を守護していた。元はヘロデ・アンティパスの時代に築かれ、十字軍により強化され、オスマン朝時代に崩れてしまったが、その後18世紀に今の形になったとのこと。

さらにティベリア湖の景色を見ながら坂を下って歩いていく。

坂を下り切り、建物に囲まれたところにモスクがある。

こちらのイスラム寺院は、1743年建築で、数少ない1948年の第1次中東戦争以前からほぼそのままの姿で残る建築物。その名は、在位634~644年、第二代正統カリフであるウマルから名付けられたそう。
湖岸沿いのプロムナードに出ると、人気もあり、店もちらほら出ていた。

水面に・・・なんだろう、カモかな?

に・・・似ているカモ・・・。



土曜日の安息日、みんなゆっくり余暇を楽しんでいる様子。
しっかし、ほんま暑い。アイスクリーム!

マンゴーと、イスラエルのチョコ入りアイスをダブルで!

んまい!
湖面を見ると、魚がウヨウヨ。食べ物には困らないな。



こちらの公園にも、十字軍時代の砦が残っている。ティベリアは紀元20年頃、ヘロデ大王の子ヘロデ・アンティパスが築いた街で、5 km の城壁に囲まれていたそう。その後ビザンツ、十字軍、オスマン朝等の支配下で、建造物それぞれの様式に変えらた。
昨日までいたナザレと距離はそれほど離れていないのに、気温がかなり高い。というのもこちらは標高が低いのだ。京都みたいに盆地状態ね。このモニュメントに標高が書かれているが・・・。


低い・・・ちゅうて、低すぎるがな。モニュメントのデジタル表示はマイナス211m!アプリの高度計によると-187m。24メートルも誤差。しかし低いもんは低い!
湖岸沿いにはたくさんの遺跡、城壁の跡が残る。



気温は30℃を超えている。しかし空気がカラッとしており、汗ばむことはない。日陰に行くと涼しく、風も心地よい。
温泉まで、しばらく歩く。途中木陰で休憩して、りんごを食べていたら、白装束のじいちゃんが近づいていた。












いやいや、ああああ、ありがとう。もう行かなあかんねん。バイバイ!
ゆっくりりんご食べれへんかったやんけ。しかし、なんだあのじいちゃん は。
ひょっとしたらモーセ?!
・・・・
ビーチを通り過ぎ、しばらく歩くと到着した。

ティベリア温泉!
シャバット(安息日)だから、行ける場所が限られる。宿のご主人が「安息日やし温泉でゆっくりするのもええでっ。行くならディスカウントチケットあるで!」ってことで、正規の料金は恐らく88シェケル(2700円位)が、60シェケル(1860円)で買えた。鍵付きロッカーは有料で15シェケル(465円位)。…たっか~と思ったら、負けてくれはった(内緒やで)。

室内に1つと屋外に3つ、ひとつは小さめ、もう一つはプール的。


いや、どう見ても、プールでしょ。温泉は日本の魂。心の拠り所ですわっ。ね、だから、全く期待してなかったんですよ。

ほげーーーーーーーー

・・・・・・ぐううううぅぅぅぅ・・・ 昇天・・・・
これ、あかん、素晴らし過ぎるやん!ぬる湯っ!泉質最高。塩素臭なし。塩分が含まれていて、脱力系、意識が飛ぶ。
私の好きな温泉、貝掛温泉、榊原温泉、円山川温泉(休業中)と並ぶ。


5月の今は室内36.5℃、外が38℃。とにかく素晴らしい。温泉は熱くなければという人には向いていないが、温泉マニアならたまらん温度かと!
屋外は湖に面していて、外の景色も素晴らしい。


何時間浸かってたんやろう・・・。まさかイスラエルでこんなキモチエエ温泉に巡り会えるとは思わなかった。日本でも特に京都に住んでいるモンとしては、ここまで良い湯は滅多に巡り合えないのだ。あまりに素晴らしかったので、帰り際に受付のお兄ちゃんに話しかけた。源泉は約60℃、道路を挟んで向かい側で湧いていて、地下を通って運んでくる間に温度が下がり37度~38度のお湯になっていて、2000年以上の歴史があるんだそうな。
名付けて
ティベリア温泉 ガリラヤいにしえの湯♨

さて、思いっきり癒されたあと、帰りはバスがない。歩くしかない。3.9kmアップヒル54分。

歩きますよ。がんばりますよ。なんといっても宿に帰ったら、待ってはるねん。冷蔵庫にね♪

ビールっすわ!
ちなみにご飯が買えなかったのでスーツケースに忍ばせていた非常食、尾西のドライカレー!実はこれ結構うまい。

今夜もええ夜景。ロマンチックどすなあ。
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